Xジェンダーとは、出生時に割り当てられた女性でも男性という性別のどちらでもないという性自認を持ち、どちらでもない性別の立場を取る人の事を言います。
女性の身体に生まれたが自身の性自認がXジェンダーである人はFTX、男性の身体に生まれたが自身の性自認がXジェンダーである人はMTXと呼ばれます。
Xジェンダーの最大の特徴というのは自分が本来持つ性別に囚われずに生きて行きたいと考えている人が多い事です。
例えば女性のXジェンダーであるFTXの人が男性の格好をしたからといって完全に男性になりたいのかと言えばそういう訳では無く、あくまで今日はそういう格好をしたいだけで格好の性別に拘らないといった感じで、本来の性別に囚われない様々なファッションを楽しむ人が多いです。
また全員が完全にどちらでもない性別の立場として生きているのかと見られがちですが実際には人それぞれです。
例えばFTXだけどどちらかといえばFTM、いわゆる自分の気持ちはやや男性よりだけど完全に男性とは言えないFTXの人もいます。
また同じようにMTXという自認はありながらも中性というよりはどちらかと言えばMTFで女性の方が気持ちは近いけれど完全にMTFとは考えておらず、結果的にMTXといった人も少なくありません。
このようにXジェンダーだからと言って完全に中性でいたいという人達ばかりではありません。
例えばMTXと自認はしているけれど格好は女性で女性として社会生活を送りつつも性自認が完全に女性でない場合、MTF寄りのMTXという事になる訳です。
Xジェンダーの診断
こうしたXジェンダーというのはFTMあるいはMTFのような性同一性障害のように診断書が貰えるという事はあまりありません。
ただしジェンダーについて扱う病院によってはXジェンダーとして性同一性障害の診断書を書いてくれるという事もあり、その他の性同一性障害と同じようにホルモン治療で女性でも男性でもない自分が考えるような性別に近づけるという人もいます。
性自認と同じように恋愛対象というのも様々で、FTXで恋愛対象はバイセクシャルという人もいれば、MTXで恋愛対象は男性という人、あるいはそもそも恋愛対象がないノンセクシャルあるいはアセクシャルという人もいます。
Xジェンダーのカミングアウト
XジェンダーのカミングアウトはFTMやMTFに比べますと周りの人にカミングアウトを行う人は多くありません。
例えば服装や頭髪を性別によって決められるのが苦痛で学校や会社に自分はこうであるという事を説明する事もあります。
またXジェンダーはあくまでどちらの性別に囚われたくない人でもありますので、親しい友人などにはあらかじめ自分がXジェンダーである事、またXジェンダーとはどういったものなのかという事を説明するケースも少なくありません。
このようにXジェンダーというのは何にしても一括りで語れない事が多く、Xジェンダーだからこうなのだと決めつけられる事はほとんどないと言っても良いです。